知らぬが仏

ガラガラ Growth record

「知らぬが仏」
知ればこそ腹も立つが、知らなければ仏のように平穏な境地でいられる。

広辞苑

”運気”

生活に新たな色を添える要素ではないだろうか。
商店街のくじ引きやお祭りでのビンゴ大会、宝くじ等、この”運気”に左右されて何度、一喜一憂しただろうか。

”当たり”と”ハズレ”の両方を経験した上で、改めて問う。

「あなたは、運が良いですか?」

続けざまに大きな”当たり”でも経験しない限り、「運が悪い」と答える方が多いのではないだろうか。

私も、8割は”ハズレ”という印象で、「運が悪い」一人だ。

ただ、この”運気”というもの、引き寄せることができるとしたらどうでしょうか?

あるイベントでのこと。
来場特典として、”ガラガラ”を回すチャンスが訪れた。

やりたい

とせがむ息子を抱っこして、ハンドルを握らせてスタート!
運命がぶつかり合って音を立てながら、時が過ぎる。
(一向に玉は出ない)

店員から待った!が入る。

ガラガラは一般的に時計回り。
息子は決まって反時計回りに回す。
当然、玉は出ない。

なんでだろうね?

と首をかしげる息子。
(ガラガラの度にこのやりとりを一度挟む)

含み笑いを浮かべながら、何も言わない私。

仕切り直して、再トライ。

”ポトン”と玉が出る。
「ガランガランガラン」と鳴り響くハンドベルの音。

”金色の玉”

1等の”ディズニー/USJのペアチケットが当たったのだ!
まさに、強運!

息子はよく当たる。
まだ、”運気”という概念はわからないだろうが、きっとよく当たると思っているに違いない。

ただ、息子のルーティーンである、”逆回転”、あれがポイントだったりする。

イベントにかかせない”ガラガラ”、”ガラポン”、”福引”と言っている六角形や八角形のあれは、正式には、”新井式回転抽選器”と言う。新井さんの発明品。

そして、当たり玉とハズレ玉は、一般的に玉の質量(重さ)が違う。
ハズレ玉は、当たり玉より重く設計してあり、混ざり合う中で重い玉ほど、下にくる。
そして、下の玉から発射されるという仕組み。

つまり、重い玉(ハズレ)ほど、出やすいようになっている。

当然、その仕組みの中で回せば、重い玉(ハズレ)が出る可能性が高い。

ここで数学の問題!!
当たり玉1個、ハズレ玉9個の中から、当たりを引く確率は?

義務教育では、答えは10分の1。
ただ、商売という目線が入った社会の中では、10分の1以下になる。

社会に出るというのは、このような理不尽な世界で生きるということだ。

そのために、最初に考えるべきは、相手の土俵で戦わないことだ。

それが、”逆回転”で、一度シャフルするという行為。
これで、確率の世界に引き戻し、当たりをグッと引き寄せる。

ここからが、本当の勝負で、ここが息子の強い所。

息子は、本能でやっている。
確率がわかるようになったら話してあげよう。

それまでは、確率と戦ってくれ!
(理不尽な世界はまだ早い)


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