「来年の事を言えば鬼が笑う」
明日何が起こるかわからないのに、来年のことなどわかるはずはない。
将来のことは予測しがたいから、あれこれ言ってもはじまらないということ。goo辞書
息を吐くかのように出る言葉でも、いざ定義を聞かれると、説明に困ることがある。
端的に言い表すことは結構難しい。
しかし、我々には対話という手段がある。
この対話という行為は、相手の知識レベルを探りつつ、相手が理解できる最上位の言葉を選んで、文章を構成。
アテが外れれば、言葉のレベルを落とし、相手のピースにハマる言葉を選別するという作業だと、私は認識している。
ただ、この方法も万能ではない。
なぜなら、言葉のレベルを落とすにも限界があるからだ。
相手は、ほぼ白紙の辞書を携えた少年。
![](https://i0.wp.com/takugymnastics.com/wp-content/uploads/2021/08/youchien_blue_seifuku_boy.jpg?resize=250%2C243&ssl=1)
パパ〜、あしたさぁ〜ブランコやったよね〜
という新人類の主張。
技術が目まぐるしく進歩する現代においても、現在と未来を行き来した人を私は知らない。
「昨日、ブランコをやった。」というのが私の記憶の中では事実。
どうにかして、”昨日”という言葉を教えなくてはならない。
なかなかの難問。
そういう時は完成された辞書に聞いてみる。
「昨日」
今日より1日前の日広辞苑
今日というのが、基準ということがわかった。
では、
「今日」
(現在の)この日。広辞苑
どの日?とツッコミをいれたくなる気持ちを抑えて、調査を進める。
「日」
一昼夜。二四時間。
地球が一回自転する間。広辞苑
ようやく、言葉は出揃った。
自転という概念は、中学理科を学んでからとして、
二十四時間も時計が読めてからかな〜とか、相手のレベルを推し量る。
3歳児には、”一昼夜”、キミに決めた!
とポケモンの主人公風に言ってみる。
(何事も楽しくやるのがポイントだったりする。)
学んだ知識を口に詰めて、一旦咀嚼してみる。
出来上がった文章はこちら。
明日とは、
お昼寝から起きた後、暗くなってからもう一度寝ると、行ける所。(3歳ver.)
息子に言ってみると、
わかったような、わからないような顔を見せるが、
![](https://i0.wp.com/takugymnastics.com/wp-content/uploads/2021/08/youchien_blue_seifuku_boy.jpg?resize=250%2C243&ssl=1)
明日は、水遊び行きたい〜
と、言葉は理解した様子。
クロックスと帽子を準備して、「お外暗いから寝たら明日だよ〜」と暗示をかけて、その日は就寝。
そして翌朝、
「さぁ〜行くか〜」を腰を上げると、開口一番に、
![](https://i0.wp.com/takugymnastics.com/wp-content/uploads/2021/08/youchien_blue_seifuku_boy.jpg?resize=250%2C243&ssl=1)
パパ〜滑り台行きたい〜
という息子。
オイ!
とまぁ、明日のことさえ予測は困難。
「地球が一周回っているから、そんなの小さな変化だよな!」と宇宙人の視点で合理化。
(少し準備をしたくらいで、まさかヘソを曲げたりはしていない)
水遊びグッツを片付け、お望み通りに、滑り台のある公園へ向かった。